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地元の友人が誕生日会をやっているというので、だいぶ遅れながらも顔を出した。
着いた店は明治大学や専修大学にむけた安価な居酒屋チェーンやB級グルメチェーンが輻輳する向ヶ丘遊園駅周辺にもなかなかシャレた店があったんですねと思わせる好感触の雰囲気。
テーブルに着くなり、ここは祝いの席の乾杯、すなわちシャンパーニュですなと思い、店員に
「何があります?」
と尋ねた。
すると店員は、
「モエがあります」
と答えられたので、長い付き合いの友人の年に一度の誕辰ということと、33歳独身経営としての見栄を兼ねて、
「クリュッグは置いてますか?」
と聞き返してみたのだが、
「モエしかありません」
とのこと。
「あら残念」
と発しつつも、内心は軽減された支出と、ここは地元なんだなという再確認で、ダブルの安心を得て、
「じゃそれお願いします」
とにこやかにオーダー。

間もなくして人数分の5つのグラスとボトルがトレイ乗せられ運ばれて来て、
「お待たせしました」
の言葉と共に、テーブルの上にトンッと置かれた。
ウェイウェイウェイ!
モエの中では凡庸とされるブリュットアンペリアルは予想の範疇だとして、そこは通常
「もう少々お待ち下さい」
の言葉と共に、クーラーの中にジャポッじゃね?
と店と店員、ついでに自分の目と耳も疑ったのだが、目の前ではほろ酔いの友人によって、まさにコルクが抜かれようとしている。
いいテンションだったので、止めることを躊躇ったその瞬間、
「ポンッ」
という軽い音が店内に鳴り響いた。
ここは味よりもノリが大事な場面だなと自分を納得させつつ乾杯をし、もしかしたら既に冷やされているのかもよ?だってこれはシャンパーニュだろ?杞憂であってくれ!と、残された僅かな可能性に期待をしつつ恐る恐るグラスを口に運んだ。
結果は常温。
やはり常温。
それ以上でもそれ以下でもない。
完全なる常温。
私の懸念が諦観へと変わった瞬間であり、好感触の店が好感触でなくなった瞬間である。
既に食が進んでいるということも手伝ってか、常温のシャンパーニュはやたら甘く感じる。
友人達はどう感じているのかなと見回してみると、目の前に座った友人がなにやらグラスの中を割り箸でくるくるかき回している。
「どしたの?」
と尋ねると、
「シャンパンの炭酸がダメだから抜いてんだよね」
とほくそ笑みながら答えた。

私のサービス精神は、シャンパーニュの中に閉じこめられていた炭酸と同じくして泡と化し、エアコンによって暖かくも乾ききった店内の空気中へと音もなく消えていった。
ふと横を一瞥すると空となってテーブルに佇むモエのボトルがいつもより小さく見える。
クリュッグが置いてなくて本当に良かったなと思った瞬間であった。








テーマ:思ったこと・感じたこと - ジャンル:日記

  1. 2007/12/22(土) 19:57:57|
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